Column
松岡が少し前に経営者として、
「KOMAを、他社では真似できない面白い会社にしていきたい。」
と話してくれたことがある。
KOMAという会社は、製品を生み出すところからエンドユーザーに直接届けるところまで全て自分たちで行っている。
僕は、KOMAでしか社会人経験はないがよくよく考えてみると、こんな会社はそう無いと思う。
普通はプロに依頼するような、HPやオンラインショップ・カタログ製作・印刷物も全て⾃前で⼿がけ、さらにカタログやHPで活用する写真やSNSなどに投稿する動画なんかも撮影から編集まで自分たちの力で行ってしまうからだ。
だからこそKOMAには、「面白いキャラクター」や「能力や才能がある人」が必要になってくる。
会社の組織づくりに関わってきた人、料理人から転職してきた人。小さい頃から海外に住んでいて英語が堪能な人。などなど。
最近では、長年会社を経営してきた人。なんかも入社した。
こうやってKOMAには、その人にしかないキャラクターみたいなものを持った人たちが日本全国から集まってくる。
僕が入社したての頃、
「何故、プロではなく自分たちでやる必要があるんですか?」
と、松岡に尋ねてみたことがある。
「プロに依頼すると、その人にとってKOMAという会社は数あるうちの一社でしかないでしょ?でも、俺たちにとってKOMAは、唯一無二なんだよ。だから、そこにかけられる労力や情熱は全然違う。スキルでは、プロに劣るかもしれないが、妥協せず最高のクオリティを出せるのは自分たちしかいないんだよ。」
と教えてくれた。
僕が入社した5年前から、松岡がこんなことを口にするようになった。
「自分たちのメディアを持とう。」
どうゆう訳か深堀りして聞いてみると、言葉の意味を説明してくれた。
「世の中に多く存在する''広告宣伝''というものは、大抵お金さえ払えば誰でも出来るもの。
ここに、価値みたいなものはないし全然ワクワクしない。しかも、高いお金をかけてもここに対して自分たちの成長はない。
そうじゃなくて、どうせお金をかけるなら人を育てて、自社で積み立てていけるようにしたい。」
まだぼんやりとしていたその言葉が数年後、松岡の長女であるリコ(広報)が入社し、はっきりと理解できた。
リコが入社する前、松岡がワクワクした様子で話してくれたことを今でも鮮明に覚えている。
「リコには、動画クリエイターとしての才能がある。
クリエイションやものを生み出す業界の第一線でやってきた俺が才能を感じた。」と。
松岡の目に狂いはなく、リコがKOMAの広報を務めるようになってすぐに結果が出た。
一番最初に投稿したリール動画は、38万回再生といきなり大バズり。
そこから徐々にフォロワーは伸び、今では17万人を超えるアカウントに成長した。
KOMAだけを毎日見てきたリコだからこそ、熟練のカメラマンでも務まらない意味のある表現が出来るのだと目に見えて実感した瞬間だった。
一昨年、創立20周年を迎えたKOMA。
その時に松岡が掲げたテーマ「Here's to the crew!!(仲間に乾杯)」
仲間一人一人の力でKOMAを作り上げていることが、身に染みて感じられるから面白く頑張れるのだと思う。
KOMA 青山支店長 松山 息吹